獨歩博愛
未来に向けた新しい価値観の創造
志を高くして自ら学ぶ国際人を育成する
上海日本人学校高等部
校長 雨海 尚雄 Hisao Amagai

上海日本人学校高等部ホームページをご覧いただきありがとうございます。
本校は「世界唯一の日本人学校高等部」として2011年に開校しました。「志を高くして自ら学ぶ国際人を育成する」という教育目標のもと、別掲の「高等部グランドデザイン」に基づきグローバル・ダイバーシティ人材の育成を目指して、「国際都市上海の地にあること」「少人数であること」「領事館・商工クラブ・12の協力大学による支援があること」の、3つの利を生かした特色ある教育活動を行っております。
今年度は42名の新入生を迎え、計129名でスタートを切りました。小規模校ですが、海外の地でこの人数を維持していることは、多くの方々に本校の良さを認知していただいている結果であると考えております。今後も丁寧な個別対応等の良さを見失わないように注意しながら、「考える機会の保証」「個々の学力のステップアップ」「上海立地を活かした語学力の強化」「課題発見解決能力の醸成」「プレゼンテーション力育成」「ポートフォリオによる積み重ね」等の課題に積極的に取り組んで参ります。
確かに、在外教育機関であることから、日本国内の学校にあって本校にないものもあります。しかし、ここでなくてはできないものもたくさんあります、その良さを十分活用していきたいと考えています。
具体的な例を挙げますと、コロナ禍中はオンラインで行っていた協力大学説明会を、昨年度は対面で実施しました。加えて、芝浦工業大学と日本体育大学の学長先生より、ご講話もいただきました。各大学のプレゼンテーションを聞いたり個別相談をしたりと、上海に居ながら最新の大学情報や入試情報を直に得ることができ、進路選択の一助とすることができました。
コンソーシアムを結んでいる12の協力大学からは、進学の際に多くの推薦枠をいただいています。今年の卒業生は、協力大学だけの推薦枠で24名が合格しました。この様に在外の地にありながら、次のステップを確実に保証している学校であることも本校の誇るべき特徴であります。
また、本校は、国際理解教育活動等の触れ合いを基盤とした、集団的な活動や体験的な活動の機会を持つことも大切にしています。生徒は、多様な他者とのかかわりの中で、自分と異なる感性や価値観や考え方に数多く触れ成長しています。
しかし、現代は、AIなどの科学技術の加速度的な進化に加え、災害など自然環境までも予測を超えた変化に見舞われております。生徒には、この様な時代を逞しく切り拓く力を付けるため、SDGsの視点に立ち、自ら課題を発見し、多様な他者と協働で試行錯誤しながら課題を解決していく力を身につけてほしいと願っています。
我々教職員も、このような時代のニーズに応えながら、未来に生きる生徒と共に、一体となって歩みを進めてまいります。
結びに、本校は、在上海日本国総領事館、上海日本商工クラブをはじめとした在上海日本人社会の皆様、そして協力大学コンソーシアム加盟12大学、また上海市当局や多くの連携現地校等、たくさんの方々のご支援・ご助力があって成り立っている学校です。皆様方のお力添えに、心より感謝申し上げるとともに、益々のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月吉日